![]() | 新13日の金曜日 メラニー・キナマン、ジョン・シェパード 他 (2007/08/24) Paramount Home Entertainment(Japan)Limited(CIC)(D) この商品の詳細を見る |
かってジェイソンをその手で葬り去ったトミー少年は、
その時のショックによって心の病を患い、
精神病院での生活を送っていたが、回復の兆しは見られなかった。
18歳になった彼は、森の中にある自由さをウリとした精神療養施設、パインハーストへと送られた。
彼が施設へ入ってからまもなく、
一人の男性患者が別の患者を斧で惨殺するという事件が発生。
それをきっかけとしてか、
悪夢のような連続殺人事件が再び巻き起こる。
そこにはあのホッケーマスクの男の姿が・・・・
スラッシャーホラーの金字塔「13日の金曜日」の五作目です
前作「13日の金曜日 完結編」において、
ジェイソンは壮絶な死を遂げてしまいました。
本来ならここで13金シリーズは終了・・・・、
となるわけなのですが、
四作目の興行収入が
それをさせませんでした。
(なんでも、当時の封切り週末興行収入記録を更新するほどだったとか)
というわけで、今回登場するジェイソンは真っ赤なニセモノ
マスクの模様も本物と異なっているので、
知識のない人でも一発で見破ることができる親切設計です。
この五作目、他に特徴をあげるとすれば、
「殺害人数の多さ」と「殺害方法の残虐さ」でしょうか。
今作の被害者はなんとシリーズ最多(被害者が不特定多数に及ぶXなんかは除いて)の22人!
偽ジェイソン、本物よりがんばってます。
そして殺害方法、これがものすごい
「大バサミで両目を抉る」「発炎筒を口に放り込む」
「革ベルト状で頭を木に縛り付け、そのままベルトで眼を潰す」
いやはや、すさまじいですね。
偽ジェイソン、本物より残虐です。
ジェイソンのコピーキャットによる殺人事件、
夥しい数の犠牲者、残虐な殺害方法。
これほどまでにオイシイ(映画的に)
要素を備えているにも関わらず、
この五作目はあまり人気がありません。
当時の興行収入も、前作の半分程度という散々な
結果に終わったらしいです。何故でしょうか?
まあそれには色々な理由がありまして・・・・
この映画ではそれはもうたくさんの人達が
そりゃもう残忍な方法で殺されてしまうわけなんですけど、
そこに問題があるんですよ。
殺害方法は確かに残虐ですが、その見せ方がマズい。
この作品、今までのシリーズに比べて
特殊メイクがパワーダウンしています。
例えば先ほど挙げた「大バサミで両目を抉る」にしても、
「被害者叫ぶ→別カットで大バサミ映る→グサッとか音がする→通りがかった人が眼のない被害者の死体を見つける」
ってな感じで、直接的な描写が一切ないんですね。
それでも想像力を掻き立てるような演出が
あればいいんですけど、そういうのも無し。
トム・ザヴィーニのメイクが光っていた前作から
続けて観ると確実に肩透かしものです。
後、この作品は精神療養施設という設定ゆえなのか
どうも、ちょっとズレているというか、
殺人鬼以上に
(一応マトモな人もいますよ、念のため)
いや、そりゃそれまでのシリーズでの、
下とヤクしか頭にないティーンエイジャー軍団も相当アレでしたけど
あれはまあ「無軌道な若者」ってことで
それなりにマトモな人ではあったと思うんです。
でも今作はそれを超えてます。
ジェイソン登場前に壮絶な殺人劇を演じてくれた
二人の患者は言うまでもないとして、
「病院の近所のあばら屋に住むドロドロの
シチューっぽいものを食事と言い張る母」と
「うひゃひゃー!とかいいながらバイクを乗り回す
ポッチャリ系のオツムの弱い息子」だとか
「別に何もしてないし、病院とも何の関係もないけど、
無駄に怪しい浮浪者(覗き大好き)」だとか
そういったちょっぴり個性的な方が次々と個性的な行動を取っては
突如、物理的法則(主に距離)を無視して現れた
ジェイソン(偽)によって惨殺されるというパターンの
繰り返しで、かなり単調です。
一応、主人公のトミー君の内情や、
彼を慕う少年との会話なんかもあるんですけど、
「個性的な方登場→ユニークな行動→ジェイソン(偽)登場→ショボく死亡」の
繰り返しの中に埋もれてしまってます。
ジェイソンの模倣犯という設定も
あまり上手くは活かされておりません。
一応犯人もいて、動機や伏線も
ちゃんとあることはあるんですけど・・・・
これ、初見で分かった方、いらっしゃいますか?
まあ犯人当てが目的の映画ではないので、
そこらへんは別にいいんですけど
ちょっと動機に無理があるというか・・・
そんなこんなで、個人的には不満の多い作品ではありますが、
この作品がシリーズ初めてという方にとっては
それなりに面白い映画であると思います。
ストーリー ★
スリル ★★
オバカ ★★★
グロ ★★
登場人物のユニークさ ★★★★

おまけ ジェイソンとチェーンソーについて
おまけ
今作ではpart2に続き、再びチェーンソーが登場します。
勿論ジェイソンではなくて、追い詰められた被害者側の得物として
(つうかジェイソン偽者だし)。
チェーンソーはジェイソンにとって、「敵」ともいって良いようです。
さて、part2でも書いた通り、
「ジェイソ=チェーンソー」という誤った認識について
ちょっとばかり語らせていただきたいと思います。
この認識が広まった背景として、
「志村けんの番組の中で、十三金のパロディコントを
行ったことがあり、そこに登場するジェイソンは
チェーンソーを使っていた。だから、ジェイソン=チェーンソー
という認識が広まった。」という説があります。
このジェイソンコント、僕も観た事があります。
お笑い番組でしたが、子供の視点から見ると充分に怖いものでした。
(余談ですが、子供時代、志村けんのコントのいくつかが非常に怖かった思い出があります。
特に怖かったのは、笛を鳴らして幽霊を集めるコントと、バカ殿がスイカの種を食べてスイカ頭になるコントでした。)
この説が正しいとすると、「ジェイソン=チェーンソー説」は日本独特のものということになります。
しかし、実際はそうではないようです。
13金のオマージュ的な作品である「bloody murder」(邦題「ジェイソン 13日の金曜日に捧ぐ」)という作品があります。
この映画に登場する殺人鬼はジェイソンそっくりな格好をしているわけなのですが、
なんとこのジェイソンのそっくりさん、主な凶器としてチェーンソーを使います。
スタッフが素で間違えたとは考えにくく、おそらく
「ジェイソン=チェーンソー」の認識をネタにとったアイデアであると思います。
また、youtubeなどで観られる13金などのファンムービーの中でも、
チェーンソーを持ったジェイソンが少なからず登場します。
↑この動画の2分20秒頃
「ジェイソン=チェーンソー」の認識は、日本だけものではないようです。
やはり、「悪魔のいけにえ」のレザーフェイスと混同された結果、
「ジェイソンを持ったチェーンソー」という
現実には存在しないキャラが誕生したのでしょうか。
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