今のところ今年度暫定ベスト1確定です。
「ロッキー・ザ・ファイナル」に続いて、スタローンが再び傑作を作り上げました。
カレン族に対する情け容赦ない虐殺が日々繰り広げられているミャンマー
伝説の男ジョン・ランボーは戦いを嫌い、タイで人目を避けるように暮らしていましたが、
アメリカからきたボランティア団体が軍に束縛されたのをきっかけに過去の自分がよみがえり
激しい戦いを繰り広げます。
前評判でも散々残酷描写がものすごいなどと言われていましたが、本当にすごいです。
人の首は吹き飛ぶわ、四肢を無くした死体がそこらへんに転がっているわ
死体には蝿がたかっているわ、とにかく凄まじいんですよ。
「プライベート・ライアン」ですら足元に及びません。
特に中盤、村人が情け容赦なく(子供も銃剣で刺殺されます。)
虐殺されるシーンは、グロ耐性があると自負していた僕ですら
ゾッとしてしまいました。
今回のランボーは明らかに異色です。
「怒りの脱出」や「怒りのアフガン」でお馴染みの
荒唐無稽でアメリカ的なランボーとは明らかに異なります。
「怒りのアフガン」は米軍の新兵教育に利用されたという話を聞いたことが
ありますけれど、果たしてこの「最後の戦場」を観て戦場に行きたいなんて思う人が
何人いるのでしょうか。
また、今まで良くも悪くもアメリカという「国家」に関係した戦いを
繰り広げてきたランボーですが、今回はそのような背景はあまり感じられません。
確かに中盤から登場する傭兵部隊はアメリカから送られてきた人間ですが、
ランボー自身はあくまでもボランティアや村人を救うため、
戦うことしかできない自分を呪いながらも戦場に赴きます。
「国のためには殺していない。」なんて台詞もあるぐらい
また、今作はミャンマー問題が取り上げられていますが
そういった問題提起のほかに、ジョン・ランボーという戦争マシーンの悲哀を
描くことに重点が置かれているように感じられました。
ランボーはベトナム戦争時代のトラウマに加え、
「人殺しの場でしか己を発揮できない自分」に苦悩します。
苦悩しながらも、止むを得ず戦うのです。
ネタバレあり。文字を反転して見てください
戦いの結果ランボーは勝利を収めますが、そこには
前二作のようなカタルシスはどこにもなく、ただ敵味方の無残な死体が積み重ねられた
地獄絵図があるだけでした。
その光景を見たランボーは大変悲しそうな顔をするんです。
「結局俺はこんなことしかできないのか」って
そのシーンでもう涙が出てきましたね。
最後にランボーは故郷へと帰るんですけど、そのシーンがまたいいですね。
一作目と同じ服を着ていて実家の牧場まで歩いていくんですけど、そこまでの道のりが
すごく長いんですよ。そしてそこにかぶさる名曲「It's a long road」
もう感無量です。
悪役であるミャンマー人が「冷酷非情な人でなしの悪人」としか
描かれていないなどという批判もあると思われますが、
一作目のような思想のぶつかり合いを描いているわけでもないし
ミャンマーでの民族浄化が問題なので、これでも良いかなと思います。
80〜90年代のヒーローアクションが大好きで
残酷描写に耐性のある方は是非ご覧ください。
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