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うまい棒めんたい味の如く映画を語る うまい棒めんたい味の如く映画を語る 20071122

うまい棒めんたい味の如く映画を語る

ちょっぴり辛く、どちらかと言うと甘い感じで 映画をレビューしていきます。 ホラー、サスペンスが中心です。

第三十七回映画レビュー「イタリアン・チェーンソー」

イタリアン・チェーンソー イタリアン・チェーンソー
ダニエラ・ビルギリオ、ダニエル・グラセッティ 他 (2007/05/25)
エプコット
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【あらすじ】
リノとオーロラのカップルは三人のチンピラに絡まれるが
偶然通りかかったアントニオに助けられる。

アントニオの館に招待される二人、しかし、そこでアントニオが本性を現す。
彼とその家族は人肉を食う殺人鬼一家だったのだ。
リノは必死にこの家族から逃げようとする。
一方、先ほどのチンピラ達は報復のため、館に侵入しようとしていた。







「イタリア+チェーンソー」
つまり、イタリアの巨匠ダリオ・アルジェント+悪魔のいけにえのテイストを合体させてみました。
といった感じの作品
両作品のオマージュが所々に溢れたなかなかの佳作です。


ってな感じのことを言うと、このレビューを読んでる皆さんはやっぱり
いや、人によってはこのタイトルを聞いた時点で
あの方を連想してしまわれるのではないかと思います。



あの、人皮マスクでポッチャリ系で、チェーンソーを振り回すあの方を・・・。



「悪魔のいけにえをリスペクトしてるんだったら、あの方っぽい人が出てくる
もし出てなかったとしても、登場人物の誰かがチェーンソーをバリバリと振るって
大暴れしてくれる!」


そう思われる方も多いのではないでしょうか。
僕もビデオ屋でこれのジャケを見たときはそんなことを考えました。
確かに、チェーンソーが出ることには出るんですけどね、
ちょっとだけなんですよ。




ええ、ほんのチョイなんです。
出てくるシーンの時間を足し合わせても、五分行くか行かないか
勿論、あの方そっくりの人なんて出ません。
つうか、原題には「チェーンソー」なんてどこにも書いてませんでした。




じゃあこの映画はつまらないのか、というと
決してそうではないんですよ。
なかなか頑張った感のある佳作なんです。




先ほども言った通り、この作品は
「悪魔のいけにえ」シリーズとダリオ・アルジェント作品に対する
リスペクトが込められていまして、ファンであればニヤリとしてしまうようなシーンが結構あります。


有名な食卓シーンは勿論のこと、
森の中を逃げ惑っていたらキャンピングカーがあって・・・という展開や
食人一家の子供が蝙蝠歯だったりと、
割と最近の作品からのオマージュも入っています。



そして、ダリオ・アルジェント風の演出。
あのドギツい色彩の光を生かした綺麗な映像が
一部のシーンで用いられています。
細かいことを言えば、本家よりはちょっと薄めなんですけどね。




スプラッターシーンにしても、メイク自体は安っぽいんですけど
少しでもいいから良く見せようと頑張っている感があります。
チェーンソーを使用するシーンもちょっとしか出てこないんですけど
この手の低予算映画にしてはなかなか迫力があります。



ストーリーの方はと言えば、登場人物は「悪魔のいけにえ」的
なんですが、全体の内容はアルジェントに近い感じ。



この映画に登場する人食い一家は
父親、母親、男の子(蝙蝠歯)、キ○ガイ双子兄、キチ○イ双子弟
といった構成。
獲物を分解する時は周りが汚れないようにビニールシートを張り巡らせたりと、
テキサス在住の本家に比べるといささかお上品な感じの方々
(このビニールシートが血を鮮明に映し出すことに一役買っています。)




この映画、登場人物の描き方が結構良いんですよ。
この人食い家族にしても、チンピラ三人組にしても、
それぞれの立場が理不尽ながらもちゃんとわかるように
描かれています。
それに、誰かが死ぬシーンを一つとっても
どれも痛そうに、なおかつ悲しそうに死んでいきます。
B級映画では死が軽く扱われがちですが、
この作品では重く扱われているんです。


目玉となる人食い家族にも、
なぜ人食いになったのか、ちゃんと理由がありまして
それがまた、なんと言いますか
狂った親子愛のようなものが原因なんです。
そりゃ常識人から見たらムチャクチャな理由なんですけど
やっぱりどこか可哀想なんですね。




以下ネタバレ(鑑賞後に見てくださいね)

明らかに異端であった蝙蝠歯の少年に
不快な思いをさせないために親がとった行動。
それは、子供を社会から遠ざけて、自分が普通の人間なんだと
思わせることでした。
そして、それを知った子供の、事実を隠してきた
親への怒りが母親へ向けられた結果、
子供は母親を殺したのだと思います。
そして、最後に自分にそっくりで、やはり異端となってしまった
あの少年を見つけたとき、蝙蝠歯の少年は初めて自分と
同じものに出会えた、あのシーンはそういったことを
言いたいのではないか、と思います。
ラスト、主人公が朝日の方へ駆け出していくシーン
悪魔のいけにえのオマージュではありますが、
非常に印象に残るシーンでした。






低予算映画にありがちな安っぽいカメラ映像や
全体的なテンポの悪さなど、欠点は多々ありますが
監督の作品に対する頑張りが見える映画でありました。





ストーリー ★★
スリル   ★★★
オバカ   ★★
グロ    ★★★★
名作ホラー映画に対するリスペクト度 ★★★★★










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