うまい棒めんたい味の如く映画を語る

ちょっぴり辛く、どちらかと言うと甘い感じで 映画をレビューしていきます。 ホラー、サスペンスが中心です。

第三十六回映画レビュー「たたり」

たたり たたり
リチャード・ジョンソン、クレア・ブルーム 他 (2003/08/08)
ワーナー・ホーム・ビデオ
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【あらすじ】
かつての持ち主とその関係者が次々と奇怪な死を遂げたという「丘の家」。
霊現象を研究するマークウェイ博士は、その屋敷で霊現象の実験を行うため
三人の人物を呼び寄せる。
幼い頃ポルターガイスト現象に遭遇したエレナー、
ESP能力を持つセオドーラ、
霊現象の類を全く信じない、館の持ち主の甥ルーク。

彼らを出迎えるかのように、不思議な出来事が次々と巻き起こる。
謎の人物の声、ドアを叩く音、一人でに閉まる扉
それらの怪現象は、エレナーの周りに集中して発生する。
まるで彼女を仲間に引き込もうとするかのように・・・・






ロバート・ワイズ監督による古典的ホラーの名作。
原作は、シャーリー・ジャックソンの「丘の家の怪」





この映画、何がすごいかと言いますと
怪現象の表現の仕方がすごいんです。





普通、この手のオカルト系なものを扱った映画は
暗闇なんかにボウッと人を映し出したり
今なんかじゃCGでお化けを作っちゃったりなんかして
怪現象を表現するんですが、この映画ではそういうことはしません。





ほとんどのシーンにおいて、使用するのは音とカメラワークのみ。
真夜中、館に響き渡る謎の音。
何者かが階段を上がる音、何者かがドアを叩く音
そして、何者かの話し声や子供の叫び声、
それと同時にカメラを一見何もないドアや壁にズームさせることによって
姿を全く映すことなく、得体の知れない何者かが引き起こす恐怖を
作り出しているんです。
(一部特殊効果に頼ったシーンもございますが)






怪現象を起こす者の姿を全く映し出さないことは、
観るものに恐怖を与えると同時に、ある一つの疑問を投げかけます。

「ひょっとすると、この館で起こっている怪現象は幽霊の仕業なんかではなく、
何か科学的な原因があるのでは?」

怪現象が気の弱いエレナーに集中して起こっていることも、そう考える根拠の一つとなりますね。






事実、他の三人はこの怪現象について、恐怖を感じていないような印象を受けます。

霊現象を全く信じず、ほとんどそういった体験に
直面していないルークは全く意に介さず。

一度だけエレナーと一緒に不気味な足音を聞いたセオドーラは
霊の存在は信じているようですが、日々超自然的な力の研究に携わってきたので
もう馴れっこといった感じ。(足音にはエレナーと共に震えていましたけど)
そして、マークウェイ博士はこれらの怪現象を
「現代の科学では説明がつかないこと」としながらも
「いずれは原因を究明できる」と言っています。

マークウェイ博士は謎の物音を「地下水」
一人でに開くドアを「建築的な問題」と推測し、
一人でに鳴るハープについても、それが毎日決まった時間に鳴ることに注目します。
(原因については説明されませんが、あえて説明するとすれば、湿気の問題でしょうか)


物語の前半から中盤にかけては、この「霊現象かもしれないけど、そうじゃないかもしれない」
といった感じの雰囲気を漂わせながら進んでいきます。






後半に入りますと、エレナーは強気でありながら優しさを持つマークウェイ博士に対して
親族に追い出され、傷ついていたエレナの心は段々と打ち解け始め、次第に惹かれて行きます。



ところが、そこへ一人の女性が館にやってやって来ました。
なんとそれは博士の奥さん。

博士に愛する人がいるとしって愕然とするエレナー。
霊など全く信じていない派の奥さんはよりによって一番危ない
育児室へ泊まりますが・・・。



ここからの展開が非常に面白いんです。
激しくなる怪現象(でも幽霊は絶対に出ません。)
どこかへ消えてしまう奥さん。
打ちのめされたショックと、自分の代わりに奥さんが館に
連れて行かれたことのショックで打ちのめされ、
不気味な像が置いてある庭園でこれまた不気味に踊るエレナー。
暗闇に光る怪しくも美しいオブジェクトの数々。
そして後味の悪い結末!





40年以上前の出来ですが、今見ても遜色無い出来でしょう。
むしろ、CGの幽霊に慣れた現代人の目からすれば、新鮮に映るかもしれません。





欠点は主人公の内面を台詞で語りすぎていること。
確かにこれが無ければ分かりにくい箇所もあるのですが、
別にいらないと思えるところまで説明してしまうのは残念。






ストーリー ★★★★★
スリル   ★★★★
オバカ   ★
グロ    ★
館の怪しさ ★★★★★





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